おなかに赤ちゃんがいる実感とともに気になる妊娠線。予防・ケア方法とは

妊娠線はいつからできる?

妊娠線とは、大きくなるおなかや、乳房などにできるみみず腫れのように見える線のこと。
つわりがおさまり、食欲が出始め体重が増加しやすい妊娠中期以降、急激に赤ちゃんが大きくなる妊娠後期や臨月に、でき始めることが多いようです。
妊娠線は必ずできるわけではなく、体格や体質、赤ちゃんの大きさ、腹部の筋肉量によって、できやすい場合と、そうでない場合があります。

原因は?

私たちの皮膚は、大まかに分けると外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という三層構造になっています。急激におなかなどが大きくなった時(皮下組織が膨張した時)に、表皮は伸びやすい一方で、真皮は柔軟性が高くなく大きくなる速さについていけず、ひび割れてしまうことで、妊娠線ができます。

また、妊娠中は、副腎皮質ホルモンが多く分泌されます。副腎皮質ホルモンには、皮膚のターンオーバーやコラーゲンの生成を抑える作用があります。
この作用により、古く伸縮性の弱まった肌が長く留まり、真皮に柔軟性を与えるコラーゲンが減少、平常時よりひび割れしやすい状態になっています。

痛みがあるわけではありませんが、かゆみを感じる人もいるようです。赤ちゃんにも影響はありませんが、一度できると完全には消えることはないと言われています。
肌に跡が残ることに抵抗がある場合は、予防することが得策です。

妊娠線ができやすい人の5つの特徴

【乾燥肌の人】
乾燥した状態の肌は柔軟性が低く、ひび割れを起こしやすいため、妊娠線もできやすいようです。乾燥肌以外の人も、乾燥する季節は要注意。

【小柄で骨盤が小さい人】
胎児の成長によっておなかがせり出すようにふくらむため、妊娠線ができやすいといわれています。

【多胎妊娠の人】
双子など多胎妊娠の場合は、通常の妊娠よりもおなかが大きくなるため、妊娠線ができやすい状態になります。

【経産婦の人】
初産の妊婦さんよりもおなかがふくらみやすいため、妊娠線ができやすいといわれています。最初の出産でできなかった人でも、2回目以降でできる場合も。

【急激に体重が増えた人】
妊娠中に急激に体重が増えることで、おなかの変化に真皮がついていけず、妊娠線ができやすくなります。臨月におなかが急に大きくなり、出産間際に妊娠線ができた方も大勢います。

できやすい場所

・おなか
・バスト
・おしり
・太もも

上記に加えて、気をつけたい場所
・二の腕
・わきの下
・膝の裏

妊娠線はおなかにできるイメージがありますが、脂肪のつきやすい場所に妊娠線はできやすいようです。

妊娠線の予防のために大切なこと・マッサージ方法

【リラックスして過ごす】
副腎皮質ホルモンの一種である”コルチゾール”は、心身のストレスに反応して分泌されるため”ストレスホルモン”とも呼ばれています。つわりなど身体的なストレスや、マタニティブルーのような心理的ストレスがコルチゾールの分泌を促してしまうことがあります。
穏やかでストレスの少ない生活を送れるよう、環境や心身を整えてみてください。

【体重増加に気をつける】
妊娠の初期から、短期間で急激に体重が増えないように体重管理に気を配ることも大切です。おなかの赤ちゃんが健やかに育つ、標準的な体重増加にとどめるように、カロリーコントロールを心がけましょう。
無理な食事制限や過剰な運動によるダイエットは、赤ちゃんの生育を妨げてしまう可能性があるので、緩やかな体重増加を目指しましょう。

【肌を保湿する】
妊娠線は肌のトラブル。肌トラブルを防ぐには「保湿」が基本です。入浴後や朝のスキンケアタイムに、おなかにも保湿ローションなどを塗って、軽くマッサージをしておきましょう。
肌がうるおい、柔軟な状態を保っていれば、おなかが大きくなる際に皮膚が柔軟にのびて、妊娠線を防ぐことになります。
妊娠後期には、おなかの下の方の自分からは見えにくい場所にできてしまうことが多いようですので、おなか全体を保湿することがポイントです。

【マッサージ方法】
のびがよいタイプの保湿ローションやオイルなどを使って、妊娠線ができやすい部分にまんべんなく行き渡るように、やさしくなでるようにマッサージをしましょう。

クリームタイプは、乾燥肌の人や乾燥の季節におすすめ
ローションタイプは、夏場におすすめ
オイルタイプは、伸びはいいが、潤いを与える働きは少ないため、お風呂上がりやローションで水分を与えた状態で使うのがおすすめ

ローションやオイルはたっぷりと手に取って始めましょう。

・おなか
やさしくおへその周りを時計回りになでるように。臨月は自分から見えにくい下腹部にできやすいので、下腹部の両側から中心に向かって両手をくるくる動かすように。
・バスト
バストの上部と下部をやさしくなでるように。
・おしり
おしりの下の見えにくいところもできやすいので、下から上にやさしくなでるように。
・太もも
太もも全体、特にできやすい後ろ側にもまんべんなく、下から上になでるように。

できてしまったら…

一度できてしまった妊娠線は、完全に消えることはないと言われています。が、妊娠中は赤紫色だったものが、産後は白っぽくなり、徐々に薄くなっていきます。

妊娠線ができてしまった後でも、保湿クリームを塗ったりマッサージをしていると、それ以上濃くなることが防げることもあったり、分娩が終わってから産後にしっかり腹筋を戻すトレーニングと保湿ケアをすることで目立たなくなることもあります。

産後は育児が忙しくてママ自身のケアが後回しになることもありますが、無理のない範囲でケアを続けられるといいですね。

まとめ

おなかが大きくなり始めると、「おなかに赤ちゃんがいる!」とより感じることができるようになりますよね。
ともに気になってくる妊娠線。一度できると完全には消えることのないやっかいもの。
しっかりと対策をして、妊娠期間しか味わえない「おなかの出てくるしあわせ」を思いっきり楽しみましょう!

 

こちらの記事は母乳ジュエリーを制作・販売している"Solid Love"が執筆しています。
「お母さんの想いをカタチに」
母乳ジュエリーはこちらから、へその緒ジュエリーはこちらから