赤ちゃんの下痢・便秘の基礎知識
今回は赤ちゃんの下痢・便秘の原因や対応などの知っておきたい基礎知識をお話しします。
離乳期に多いうんちのトラブル。しっかり学んで備えておきましょう。
便秘について
通常赤ちゃんは1日1回以上の排便があります。48時間以上排便がない状態のことを便秘と呼びます。
赤ちゃんの便秘の原因としてまっさきに挙げられるのが「食事」です。
離乳前では母乳やミルク不足が原因となります。母乳はミルクに比べて消化吸収が良いため、哺乳量が十分でも便秘になってしまうことがあります。
離乳期では牛乳のとりすぎ、食物繊維の不足で便秘になりやすくなります。野菜、イモ類、果物など食物繊維を多く含む食べ物を積極的に摂ったり、ヨーグルトの摂取で腸内発酵を促したりしましょう。
固形食になると今まで母乳で補給していた水分が摂りにくくなるので便秘になりやすい時期です。離乳期は意識的に水分を摂らせましょう。
下痢について
赤ちゃんのの下痢の要因は様々ですが、感染によるものが大きな割合を占めます。
冬時期は特にロタウイルス感染症が疑われます。
冬季の乳幼児の下痢の80-90%はロタウイルスによる腸管感染が原因とされています。ロタウイルスに感染すると、2~4日の潜伏期間の後、水のような下痢や嘔吐が繰り返し起こります。便が白っぽくなることが特徴とされています。
下痢症状は脱水に繋がりやすいので普段以上に水分摂取に注意する必要があります。
母乳栄養の場合は普段通りの授乳を続け、ミルクの場合でも健康時と同様に薄めて作る必要はありません。
嘔吐がある場合は胃が満杯になると胃腸が活発になってしまうので、少量ずつ授乳を行います。水分補給として番茶、乳児用電解質飲料、野菜スープなどを補助的に使用します。
ちなみに離乳食をはじめていない母乳栄養の赤ちゃんはミルクの赤ちゃんと比べてウンチが柔らかいですが、これは正常です。
黄色っぽい~茶色の泥状の便であれば正常範囲ですが、いつもより便が柔らかい場合や水っぽい便が24時間以上続く場合には注意して観察しましょう。水分が取れていないようであればすぐに受診が必要です。
まとめ
便秘は食事が原因、下痢は感染症が原因となることが多いことが分かりましたね。
うんちはまだ自分の不調を言葉にできない赤ちゃんの健康のパラメータになります。回数や性状を日頃からよく観察しておくことで異常を早期発見することができます。
おかしい・普段と違うと感じることがあれば小児科を受診し、医師にアドバイスを求めましょう。